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“成果につながるサイト”はどう生まれるのか。コーポレートサイトリニューアルに見る、マーケ×デザインの連携価値|アルテナ株式会社

“成果につながるサイト”はどう生まれるのか。コーポレートサイトリニューアルに見る、マーケ×デザインの連携価値|アルテナ株式会社

CLIENT

アルテナ株式会社

https://altenas.jp/

代表取締役

古田聡

MEMBER

  • CEO

KANA IWATSU

今回ご紹介するのは、アルテナ株式会社とKanon株式会社が連携して取り組んだ、株式会社ライフテック様のWebサイトリニューアルプロジェクトについてです。約1年半にわたり、第1弾・第2弾と段階的に進められた本プロジェクト。マーケティングを担うアルテナと、デザイン・制作を担うKanonが、それぞれの専門性を活かしながら並走することで、「お問い合わせにつながるサイト」を目指しました。

本記事では、両社の代表取締役が、プロジェクトの背景から制作の進め方、公開後の変化までを振り返りながら、マーケティングとデザインが連携することで生まれる価値について語り合いました。

大企業にも届くサイトへ。導線・信頼性・デザインの設計ポイント

ーー今回のプロジェクトはどのような背景でスタートしたのでしょうか?

古田 今回のプロジェクトは、お客様からのご相談ではなく、私たちからフルリニューアルをご提案したことがきっかけでした。

ライフテック様にはマーケティング支援として2020年後半から関わっており、リード獲得も順調に伸びていました。ただ、成果が出てきたことで、次の課題も見えてきたんです。

これまでのお問い合わせは比較的小規模な工場が中心でしたが、徐々に上場企業や大規模企業からの問い合わせが増えてきていました。そうなると、Webサイトから受ける印象が意思決定に与える影響も大きくなります。

当時のサイトは、過去の改修を積み重ねた構造で、機能面に問題はなかったものの、大企業の担当者に対して十分な信頼感を伝えきれていない状態でした。

ーーマーケティングの観点で見た改善ポイントはどこにありましたか?

古田 大きく3つありました。

まず1つ目は、コンテンツの整理です。ライフテック様はこれまでブログ記事を多く蓄積されていましたが、ユーザーが必要な情報にたどり着きづらい状況でした。特にこの領域は、企業様の課題に応じて選択肢が複数存在し、ユーザー自身が情報を調べながら比較検討するケースが多いため、導線設計によって情報の届きやすさが大きく左右されます。

そこで、ユーザーの目的に応じてスムーズに情報へアクセスできるよう、導線設計を見直そうと考えました。

2つ目は、信頼性の見せ方です。施工実績や専門家の監修など、本来強みとなる情報は揃っていましたが、それが十分に伝わっていませんでした。重要なのは「あること」ではなく、「ひと目で理解できること」です。ファーストビュー周辺で情報を整理し、初見でも安心感を持てる構成を検討しました。

そして3つ目が、デザインです。今回特に意識したのは、「大企業の担当者が見ても違和感がないこと」です。これまでのサイトは段階的に拡張されてきた背景もあり、全体として統一感にばらつきがありました。ターゲットが変わる以上、見た目の印象は問い合わせに直結します。

そのため今回は、Kanonとともにブランドガイドラインを設計し、サイト全体のトーンと表現を一貫させるところから取り組みました。

「つくる」と「成果」を分けて考える。役割分担と信頼で実現したパートナー体制

ーーなぜ今回、マーケティング会社と制作会社で連携する体制を選ばれたのでしょうか?

古田 今回の体制を選んだ理由は、「つくること」と「成果につなげること」を切り分けて考える必要があると感じていたからです。Webサイトはただ作るだけでは、集客や問い合わせにはつながりません。

そこで今回のプロジェクトでは、「集客やリード獲得といった成果の部分はアルテナが担う」「サイトの品質やアウトプットはKanonが担う」というかたちで、役割を明確に分けています。

岩津 アルテナさんが入ってくださったことで、私たちとしても「本当に成果が出るWebサイトを一緒につくれている」という実感がありました。制作会社だけで進めると、見た目として良いものはつくれても、それが成果にどうつながるかまで設計しきるのはどうしても難しい場面もあるので。

また、ライフテック様のサイトはもともと複雑な構造だったのですが、情報設計や導線整理といったマーケティングの観点を担っていただけたことで、私たちはデザインや実装に集中することができました。結果として、それぞれの強みを活かしたかたちでプロジェクトを進められたと感じています。

ーー制作パートナーとしてKanonを選ばれた理由は何だったのでしょうか?

古田 Kanonにお願いした理由は、これまでの取り組みを通じて、お客様の事業や文脈を深く理解していただいていたこと、いつもと違う制作体制にも柔軟に対応していただける取り組みやすさがあったことからです。

今回のプロジェクトは初めての取り組みも多く、不確実性も高かったため、そうした状況でも一緒に試行錯誤しながら進められるパートナーと進めたいと考えていました。そのため、今回は相見積もりなどは取らず、Kanonさんに一択でお願いしています。

岩津 嬉しいお言葉ですね…!

最初に整えた“進め方”と“共通認識”。プロジェクトを支えた初期設計とは

ーープロジェクトの初期段階では、どのようなやり取りや整理を行っていたのでしょうか?

岩津 今回のように、マーケティング会社と制作会社が並走するかたちで進めるケースは当時まだ多くなかったため、最初の段階で「どう進めるか」をかなり丁寧に整理しました。

どの順番で確認を進めるのか、どのタイミングで認識をそろえるのか。そうした交通整理を最初にしっかり行えたことで、関係者間の認識のズレを防ぎながらスムーズにプロジェクトを進めることができたと思います。

古田 そうですね。あとは、その延長でブランドガイドラインを設けたこともポイントでした。実はもともと予定していたわけではないのですが……

ライフテック様の中でも「こうしたい」というご要望がいくつかあった一方で、僕自身がデザインの専門家ではないので、そのまま進めると“なんとなくの認識合わせ”になってしまう危うさがありました。それに、途中でズレが生じるとプロジェクト全体に影響が出てしまうため、最初に共通認識をつくる仕組みとしてガイドラインを整備することをご提案しました。

岩津 実際、あのタイミングでガイドラインをつくったことで、デザインの方向性を言語化しながら進められたのは大きかったですよね。

特に今回のガイドラインは、サイトをつくるためだけでなく、今後ライフテック様の中で別の方がデザインに関わることになったとしても、ブランドを一定のトーンで保っていけるような“資産”にしたいという意図もあってつくっています。

その意味でも、単発の制作物というより、今後も使える基準を整えるプロセスだったと思います。

デザインガイドラインの一部

ーー順調なスタートだったように感じますが、制作を進める中で、大変だったことはありましたか?

古田 ライフテック様のサイトは、関連ページや独自デザインのページが多く、全体としてかなり複雑な構造になっていました。Kanonさんには、その整理の部分で本当に多く動いていただいたと思います。

岩津 実際の制作もかなり大変で、進める中で埋もれていたページが見つかったり、ページごとに仕様が異なっていたりと、まるで迷路のような状態でした。ただ、その中でアルテナさんが間に入ってくださったのは大きかったです。要望や背景を整理したうえで言語化していただけたので、制作としても判断しやすくなりました。

古田 ライフテック様とは長いお付き合いがある分、こちらの方が汲み取れることも多くて。クライアントと制作チームの間に立ち、意図を翻訳して渡すような役割を担えたのはよかったですね。

岩津 そうですね。お客様の中には、イメージやご要望がまだ言語化しきれていない段階でご相談いただくケースも多いので、そこを整理した状態で共有いただけたのはすごくありがたかったです。おかげで、Kanonとしては制作にしっかり集中することができました。

それぞれの専門性を活かすために。投資とチーム体制でつくるクオリティ

ーーそれぞれの専門領域を活かすために、意識されていたことはありますか?

古田 ひとつは、「きちんと対価をいただくこと」は意識していました。良いものをつくるためには、それ相応のコストが必要になります。

専門性を活かすということは、その分しっかり時間とリソースをかけるということでもあるので、最初の段階で「これくらいの投資が必要になる」という点はきちんとお客様にお伝えしていました。そのうえで、「その分、成果には責任を持つ」という前提で進めています。

また、「この体制でやる意味」をしっかり伝えることも意識していました。アルテナとKanonで進めるからこそ出せるクオリティや成果があるという前提をご理解いただいたうえで、納得してご一緒できる状態をつくることを大切にしていました。

岩津 Kanon側としては、それぞれの専門性を活かしたチーム体制で制作することを意識していました。今回のプロジェクトは1年半と長期にわたるものだったこともあり、実際には10名以上のクリエイターが関わっています。

例えば、図解が得意なデザイナー、イラストが得意なデザイナー、構築に強いエンジニアなど、それぞれの得意領域に応じてメンバーをアサインしています。ひとりのデザイナーですべてを担うのではなく、その領域ごとに最適な人材を組み合わせることで、全体としてのクオリティを高めていくという考え方ですね。

お客様から見るとそこまで細かくは見えていない部分かもしれないですが、裏側では多くの専門家が関わっています。

古田  だからこそ、結果としてクオリティの高いアウトプットにつながっているのかなと思います。

問い合わせ200件から300件超へ。数字に表れた、サイトの存在感

ーーサイト公開後、お客様からはどのような反応をいただけましたか?

古田 正直に言うと、公開直後は特に大きなリアクションはなかったですね(笑)。淡々と受け入れられたような印象でした。

岩津 そうだったんですね…!

古田 ただ今回のリニューアルは、夏の繁忙期に間に合わせることを前提に進めていたので、評価はそのタイミングで見ようと考えていました。

実際に公開後、最初の繁忙期を迎えた際のデータを見ると、大きな変化が出ています。リニューアル前の繁忙期では、問い合わせ数が約200件程度だったのに対し、リニューアル後の繁忙期では300件を超える水準まで伸びています。

大幅な増加というかたちで成果が見えたことで、お客様にも非常に喜んでいただけました。やはり「本当に成果が出るのか」という不安はあったと思うので、最初の繁忙期でしっかり結果が出たのは大きかったですね。

ライフテック株式会社:https://www.e-lifetech.com/

ーー事業全体としての変化もあったとか。

古田 そうなんです。売上の面でも、大きな伸びが見られています。もちろん、すべてがWebサイトの影響とは言い切れない部分はありますが、少なくともリード獲得の基盤として、サイトがしっかり機能している手応えはあります。

岩津 ここまで明確に成果として表れているのは、すごいですよね!

今回のプロジェクトで見えた、新しい体制の価値

ーー今回のプロジェクトを振り返って、印象に残っていることや学びはありますか?

古田 まずはシンプルに、しっかり成果が出たことは大きかったですね。今回、アルテナとしてマーケティングを担う以上、「結果は出す」という前提で進めていたので、数字として成果が出たことは安心材料になりました。

そのうえで印象的だったのは、この体制自体の価値を改めて実感できたことです。マーケティングと制作、それぞれの専門領域を分けて進めることで、制作側はアウトプットに集中でき、僕たちはクライアントとのコミュニケーションや成果責任に集中できる結果として、お互いの強みを活かした進め方ができると感じました。

今回の取り組みを通じて、この体制は再現性のあるかたちだと手応えを得られたので、現在は他の企業様にもご提案する機会が増えています。そういった意味でも、ひとつの成功事例として自信につながるプロジェクトになりました。

岩津  Kanonとしても、今回のプロジェクトは非常に印象的でした。というのも、通常はサイト公開後、その先どれくらい成果につながっているのかまで追い切れないことが多いんです。

ただ今回は、実際の数値や変化まで共有していただけたことで、私たちの制作がどれだけ価値につながっていたのかを実感することができました。制作の成果が事業の結果として見える経験は、今後の取り組みにも活きてくると感じています。

ーー今後に向けて、こうした連携において感じている可能性はありますか?

古田 この体制を継続していくことで、お互いの理解や“温度感”がより揃っていくと思っています。例えば、「アルテナはこういう意図でこの設計をしている」「Kanonはこういう背景でこのデザインをしている」といった部分が、やり取りを重ねる中で自然と共有されていく。

そうなっていくと、コミュニケーションのコストも減って、よりスムーズに、かつ精度高くプロジェクトを進められるようになるはずです。

結果として、工数を抑えながらも成果を出せるようになる。そういった状態を目指して、今後もこのかたちで実績を積み重ねていきたいと考えています。

ひとつの成果が、次の広がりへ。マーケティング×デザインで事業へ波及する

ーー今後、ライフテック様とはどのような取り組みを進めていく予定でしょうか?

古田 ライフテック様は、サーモバリアという製品を扱う代理店が全国に約170社ほどいらっしゃるのですが、今後はその代理店に対してマーケティングの知見を展開していく動きが進んでいます。

例えば、今回のサイトリニューアルを通して得られた知見——「どういった構成にすると問い合わせが増えるのか」「どのようなコンテンツが成果につながるのか」そういったノウハウを、代理店の方々にも共有していく取り組みです。

実際に、代理店向けにセミナーを実施したり、サイトの構成意図やマーケティング施策についてお話しする機会も増えています。

1社単体での取り組みだと、どうしても投資できる金額や施策の幅には限界がありますが、170社がそれぞれマーケティングに取り組むことで、結果的に市場全体の認知も広がっていく。メーカーとしても代理店としても、双方にとってプラスになるかたちですね。

岩津  ひとつのサイト制作から、ここまで広がっていくのは本当に印象的でした。私たちはどうしても「サイトをつくるところ」までの関わりになりがちなのですが、今回のようにその先の成果や、さらにその先の展開まで見せていただけたことで、制作の価値を改めて実感できたプロジェクトだったと思います。

古田 今回のサイトも、単なるリニューアルで終わるのではなく、「成果が出る型」として蓄積されていくことで、次の施策や他の展開にも活かされていくと思っています。

マーケティングとデザイン、それぞれの専門性を掛け合わせることで、事業全体に波及していく。そういう広がりを実感できたプロジェクトでした。このかたちは、これからも続けていきたいですね。

岩津 そうですね。それぞれの専門性を活かしながら、一緒に価値をつくっていける関係性を、今後も広げていけたらと思っています。今後とも、よろしくお願いいたします。

 

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この記事の担当者

KANAE TAMURA

Kanon株式会社で、ディレクション兼デザイン、ライティングを担当。 人やサービスの世界観を汲み取り、デザインやテキストに丁寧に落とし込むことを大切にしています。

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